相模湾を望むみかん畑と収穫されたみかん 相模湾を望むみかん畑(浜辺と街並みを望む) 収穫期の柑橘(レモン系)と海を望む果樹園

現場に、何度でも

公開データを見るだけでは分からないことがあります。
私たちは実際に現地へ足を運び、「何が本質的な問題か」を問い直して、
その解決に向けて実践的にアプローチする研究室です。

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ABOUT — ゼミについて

机上ではなく、現場から
ビジネスを構想する。

ソーシャルデザイン研究室(都丸ゼミ)では、農家の高齢化による耕作放棄地の問題、経営者の高齢化による中小ものづくり企業の減少など身近な社会課題に焦点を当て、その課題に対する理解を深めるとともに、デザイン的アプローチを通じて解決策を提案します。特に、地域住民、企業、自治体と連携して、現場や顧客視点でソリューションを生み出し、そのソリューショを具現化するためのソーシャルビジネスを立案します。本活動を通じて、社会活動に役立つ次の3つの能力を養います。①現場や顧客の抱えている課題を浮き彫りにし問題の本質を明らかにする能力 ②デザイン思考、システム思考、創造的思考の理解 ③顧客価値創造とソーシャルビジネスの提案能力

FIELD 01

ソーシャルデザイン

耕作放棄地の再生、地域資源の活用等、社会課題を捉え、地域・企業・行政と連携しながら実践的な活動を行います。

FIELD 02

新規ビジネス創出

顧客価値分析をベースに、企業や自治体で展開してきた能動的学習法で、事業構想の方法論を身につけます。

FIELD 03

製品・サービス企画

デザイン思考やアイディア創出技法を用いた今までにないユニークな製品やサービスをデザインし顧客ニーズの妥当性を検証します。

— 研究の型:参与観察から仮説を導き、進化させる —
現場を観て
問いを立てる疑問の発見
問いに対して
調べるデータ収集
問いに対して
分析する理論的推論
↺ 何度も繰り返すことで、仮説を修正・進化させる
PROFESSOR — 教員紹介
都丸孝之教授(水彩イラスト)

都丸 孝之

TOMARU TAKAYUKI
法政大学
経営大学院イノベーション・マネジメント研究科
デザイン工学部 システムデザイン学科
教授|博士(システムエンジニアリング学)

富士ゼロックス株式会社にて事業計画、製品企画・開発、調達、生産分野を経験。米スタンフォード大学で顧客価値分析を活用したビジネス創出の方法論を学ぶ。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 後期博士課程修了、城西国際大学メディア学部 教授、同大学院ビジネスデザイン研究科教授を経て現職。慶應義塾大学大学院ではソーシャルイノベーションの講義を担当。

専門分野
ソーシャルイノベーション/新規ビジネス創出/製品・サービス企画
担当科目
デザイン思考とビジネス創出、ソーシャルデザイン、ソーシャルイノベーション、中小企業総合経営論Ⅱ、他
所属学会
地域活性学会、グローバル人材育成教育学会、日本機械学会、日本設備管理学会
著書
『働きながらでも博士号はとれる』(研究社、2014年)
学生へのメッセージ
日本の企業や地域でなぜ新たなビジネスをなかなか創出できないのか、皆さんと考えながら、ビジネス創出のあり方を一緒に学んでいきましょう。
PROJECT — みかん畑の耕作放棄地の有効活用

耕作放棄地を、
もう一度実りの畑へ

みかんで有名な小田原片浦地域。農業従事者の平均年齢は70歳を超え、農家数は1980年代のピーク時の約1/4にまで減少しています。耕作放棄地は、日照不足になりやすい北側斜面を中心に広がっています。本研究室は、この現場に幾度も足を運び、参与観察と仮説検証を重ねて、これらの課題解決に取り組みます。

小田原市石橋のみかん耕作放棄地
STEP 01 — 参与観察

現場を観て、疑問を感じる

農家の高齢化と収穫期の重労働、鳥獣被害の実態、夏場の台風や高温による柑橘の育成不良、そして傾斜のきつい斜面――。公開データだけでは把握できない地域の現実を、現地調査から掘り起こします。

収穫された小田原みかんの選果・出荷風景
収穫され、木箱に選別された小田原のみかん
農家へのヒアリング・収穫体験
幾度も現場に足を運び、農家の声を聴く
STEP 02 — 問いと仮説

「日当たりの悪い斜面でも育つ作物はないか?」

みかんより単価が高く、鳥獣被害が少ないこと。そして、耕作放棄地となっている日当たりの悪い農地を活用できること。これらを条件に農作物を徹底調査しました。みかん・うめ・キウイ・ブルーベリーなどと比較検証を重ねた結果、条件を満たす理想の作物として「レモン」に着目しました。

小田原の丘陵地に広がる集落と柑橘畑
日照条件の異なる斜面が入り組む小田原の地形
STEP 03 — 検証

仮説の検証

レモンはみかんに比べてキロ単価が高く、鳥やイノシシの被害もほとんどありません。さらに、年間を通じて収穫期間が長いため、農家の収益向上に大きく貢献します。また、日当たりの悪い農地でも十分に生育できるため、耕作放棄地の有効な解決策としても期待されています。

かつてのみかん畑で育つレモン
かつてのみかん畑でレモンの栽培が可能なことを確認
STEP 04 — 社会実装

いざ、実践へ

学生、行政(小田原市)、地域(農家、片浦レモン研究会、JA等)、そして大手企業が連携。耕作放棄地の整備からレモンの植樹、収穫、PR活動まで、幅広い連携のもと活動を行っています。

耕作放棄地の整備作業(自治体・学生・大手企業が参加)
耕作放棄地の整備(自治体・学生・大手企業が参加)
レモンの苗木の植樹の様子
レモンの苗木の植樹の様子
ACTIVITIES — 活動の様子

畑も、街も、教室になる。

これまで連携してきた企業・団体(一部)

小田原市神奈川県県西地域県政総合センター富士通サントリーリコーJAかながわ西湘片浦レモン研究会県農業技術センター片浦連合自治会石橋自治会慶應義塾大学東京農業大学東京大学ほか
RESEARCH & MEDIA — 研究・メディア

学会論文

*プロジェクトに関連する論文のみを掲載しています。他はresearchmapに掲載

2025

王嘉珍・都丸孝之「みかん畑の耕作放棄地を活用した高齢農家の収益性改善の提案」地域活性研究 Vol.22, pp.71-79(査読付)

2023

都丸孝之「無農薬レモン生産による農家の収益性評価」地域活性研究 Vol.19, pp.169-178(査読付)

2021

都丸孝之「リスクと税率がみかん耕作放棄地の再生と柑橘生産活動に及ぼす影響評価」地域活性研究 Vol.14, pp.115-123(査読付)

2020

都丸孝之「小田原市の柑橘樹園地を対象とした農地価格の検証」地域活性研究 Vol.12, pp.123-132(査読付)

2019

都丸孝之・林美香子・当麻哲哉「みかんの耕作放棄地を活用したみかん・レモン生産の事業性検証」地域活性研究 Vol.10, pp.89-96(査読付)

2018

都丸孝之・西山紀明・横田宰也・林美香子・中野冠「みかん耕作放棄地の再生の可能性検証」地域活性研究 Vol.9, pp.194-200(査読付)

修士研究・プロジェクト

  • ・消費者の想いを可視化した共創型クラフトの商品開発の提案
    −家族の価値観を可視化する共創プロセスの構築−
  • ・学校給食向け食材トレーサビリティシステムの開発と運用評価
  • ・小田原柑橘農家の収益向上を実現する規格外品有効活用の提案
  • ・高齢者の心をひらく、食を通じた地域交流の場づくりの提案
  • ・幼児を持つ親向けオーガニック・無添加食品特化の自動販売機「BIIIO(ビーオ)」
  • ・画像認識技術を利用したきゅうり農園の付加価値生産
  • ・リードタイム短縮の収益性評価と投資判断の簡易ツール開発
  • ・1on1の哲学的コーチングによる起業への信念を醸成
  • ・他
メディア掲載:日本農業新聞、NHK首都圏ネットワーク、マイナビ農業、アグリジャーナル、タウンニュース、小田原箱根経済新聞、慶應SDMニュース ほか。
RECRUIT — 入学・問い合わせ

一緒に、現場から
新しいビジネスを生み出しませんか。

ソーシャルデザイン研究室(都丸ゼミ)では、社会課題の現場に飛び込み、仮説検証を繰り返しながら課題解決に挑む仲間を歓迎しています。実務経験の有無や出身分野は問いません。

🍊

現場が好きな人

座学だけでは満足できず、畑でも工場でも街でも、自分の足で歩き、自分の目で確かめたいという人。

💡

問いを立てられる人

「なぜ?」を大切にできる人。常識や公開データにとらわれず、自分なりの仮説を立て、検証しながら考えを進化させたい人。

🤝

実践型のイノベーター

農家、自治体、企業、他大学などの多様なステークホルダーと協働しながら、社会実装にいたるまでやり切りたい人。

入学・問い合わせ

入試・カリキュラム・ゼミに関する最新情報は、法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科の公式サイトをご確認ください。